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いろんな人がいて、いろんな本を読んでいる。コーヒーと夜の散歩と伊藤計劃がだいすきな25才が、 あんな本や、こんな本を、紹介します。

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ありがとうって伝えたら、あなたに届きますか 「出雲新聞編集局日報 かみさま新聞、増刷中。/霧友正規」

 

八百万の神々が集う街、出雲にある小さな新聞社――出雲新聞編集局の仕事は、神様向けの地方紙“かみさま新聞”を発行すること。新人記者の悠馬(ゆうま)は、就職早々その記事制作を任されてしまった!

 

人間がなにに困り、神様をいかに必要としているか、それに対して神様がどのような手助けをしているかを伝え、神様間のネットワークとモチベーションを保つ、それがかみさま新聞。

 

生真面目だが天然な先輩の恭平(きょうへい)と、横柄な猫神様“にゃんこ局長”、ふたりと一体の弱小部署に配属された悠馬は、悩みをもつ人々を助ける神様たちの様子を取材していきます。

人も神様も悩んでいるのです。

力を貸し合わなくちゃ、ここは出雲、神様の住む街なのだから。

 

何を言えばいいのだろう、とわずかに悩んでから、そもそも悩む必要はなかったのだと悠馬は気付いた。

「ありがとうございます、神様」

その言葉を聴いて。

にゃあにゃあ。わんわん。うっきっきー。ひひーん。

神様たちが、嬉しそうにてんでんばらばらな鳴き声をあげた。

 

ことばにしなければ伝わらない思いがあって、だけど、ことばでは伝わらないときもあります。

 

わたしたちはコミュニケーションに不自由だ。

 

だからこそ、伝えるってことをあきらめてはいけないのだと、教えてもらえる作品です。

ユーモアとミステリの絶妙な融合をお楽しみください。

 

 

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