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いろんな人がいて、いろんな本を読んでいる。コーヒーと夜の散歩と伊藤計劃がだいすきな25才が、 あんな本や、こんな本を、紹介します。

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まず、彼は神様です 「神様ゲーム/麻耶雄嵩」

 

神降市(かみふり)に勃発した連続猫殺し事件。芳雄(よしお)憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。町が騒然とするなか、謎の転校生・鈴木太郎(すずきたろう)が犯人を瞬時に言い当てる。鈴木は自称「神様」で、世の中のことはすべてお見通しだというのだ。

 

サッカーに警泥、戦隊ヒーローに夢中になり、探偵ごっこをする。親友を信じ、女の子がかわいいとおもい、猫の仇を打とうとおもう。

十歳の少年少女はだれも、きちんと、子どもらしいです。無垢だからこその残酷さに、疑問と胸騒ぎが止まりません。

 

人類には数万年の歴史があるけれど、有限な存在をいくら積み重ねたところで決して無限には至らない。だから永遠など存在しなくて、何事にもきっと始まりと終わり、原因と結果があるはずだと思いたがっているんだ。つまりこの世界が誕生した原因があるはずだとね。でも実際ぼくは過去にも未来にも無限で永遠な存在なんだ。それゆえぼくは始まりと終わりのない永遠に退屈し続けなければならない

 

きみがかみさまだってわたしにはわからない、わたしはかみさまじゃないから。

 

まずだいいちに、彼は神様です。それは前提条件で、揺るぎません。

彼はすべてを知っていて、そしておおいに与えます。

 

犯人は見つかります。天誅はくだされる。

この作品のおもしろさは、読み終えるまでの、わたしたちの心の迷いにあるのでしょう。

どうにも感情がうずうずすること間違いなしの一作です。

繰り返しますが、彼は神様です。

 

神様ゲーム (講談社文庫)

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ぼくが死んだ日 (創元推理文庫)

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