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いろんな人がいて、いろんな本を読んでいる。コーヒーと夜の散歩と伊藤計劃がだいすきな25才が、 あんな本や、こんな本を、紹介します。

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実際的な暴力の顕在 「ねじまき鳥クロニクル/村上春樹」

 

彼女はシャワーに入って、服を着て、また日溜まりの中に座った。どう言えばいいのかわからなかったので、僕もその隣に座ったままなんとなくずっと黙っていた。太陽が移動すると、僕らもそれにあわせてちょっとずつ移動した。

 

家を出た妻を取り戻したい主人公が、占い師とその息子に出会ったり、妻の兄と対峙したり、ノモンハンの話を聞いたり、井戸に引き籠ってバッドを振り回すお話です。

ハードボイルドとして展開しますが、要素や、場面、情景ではなく、内面を味わうと楽しめそうです。

 

ねえ、ねじまき鳥さん、あなたが今言ったようなことは誰にもできないんじゃないかな。『さあこれから新しい世界を作ろう』とか『さあこれから新しい自分を作ろう』とかいうようなことはね。

 

いまだれが井戸の中にいるだろう、わたしだろうか。それともわたしによく似た、あなた?

 

ひとりひとりの語りに聞き入ってみませんか。

結末はあります。

ぜひ三巻用意して。まずは一気読みを推奨します。

 

注意 読みにくいとかんじたら、おもいきって、先の章をこっそり読んでもいいかもしれません。行ったり来たりしても、たぶん、怒られませんから。

 

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

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鏡のなかの鏡―迷宮 (岩波現代文庫)

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