Fisher

いろんな人がいて、いろんな本を読んでいる。コーヒーと夜の散歩と伊藤計劃がだいすきな25才が、 あんな本や、こんな本を、紹介します。

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言語ゲームははじまっています 「屍者の帝国/伊藤計劃・円城塔」

 

一、生者と区別のつかない屍者の製造はこれを禁じる。

二、生者の能力を超えた屍者の製造はこれを禁じる。

三、生者への霊素の書き込みはこれを禁じる。

 

屍者の利用が普及する19世紀末、舞台は大英帝国からはじまり、全世界へ。

機密を持ち出したカラマーゾフが、アフガニスタンの奥地に屍者の帝国を作っているという。

諜報員のワトソンは、超人バーナビーとともに、カラマーゾフへの接触を試みるのですが、そこで聞かされた事実は……。

 

スチームパンクです。

言語、自由意志、SF要素には真剣な物語があります。

 

「言葉は言葉を理解したりしない」

教授は笑いを堪(こら)える様子で、

「君はそれを、じかに言葉に訊(き)いてみたのかね」

 

ここにあります。

 

伊藤計画と円城塔の間接的な合作ではありますが、「贅沢な一冊だなあ」くらいの意識で読むことをおすすめします。

これは物語。ひとつの作品。

それ以上、なにであればいいと?

 

冒険は、けっこうたいへんですが、病気になって、美女に介抱されたりします。

余裕をもって楽しみたい、本格SF小説です。

 

 

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